
クロアチアがセルビアとのガス相互接続計画を発表:セルビア側は重要性認めるもクロアチアに対する不信感を示す
月27日、クロアチアのシュシュニャル(Ante Šušnjar)経済相は、ザグレブで開催された会議「エネルギー2026-決定的10年を前にしたクロアチア(Energetika 2026 – Hrvatska pred odlukama decenije)」において、地域的なエネルギー安定性の強化を目的に、セルビアとのガス相互接続パイプライン(インターコネクター)を建設する計画を表明した。シュシュニャル経済相によれば、このプロジェクトはセルビアに対してクロアチアのクルク(Krk)島にある液化天然ガス(LNG)ターミナルへのアクセスを提供するものであり、初期容量の確保にはわずか15キロメートルのパイプライン建設で対応可能であるという。同大臣は、セルビア側も既にこのプロジェクトに関心を示していると述べ、クロアチアが地域のエネルギーハブとしての役割を強化する方針を強調した。この構想には、米国のマクグロウ(Nicole McGraw)駐クロアチア大使も支持を表明しており、クルクLNGターミナルの地政学的および安全保障上の重要性を指摘している。
これに対し、セルビアのジェドヴィッチ=ハンダノヴィッチ(Dubravka Đedović Handanović)鉱業・エネルギー相は1月28日、セルビア国内放送局とのインタビューに応じ、新たな供給ルートの重要性を認めつつも、実際の建設合意については慎重に見極める必要があるとの認識を示した。ジェドヴィッチ=ハンダノヴィッチ大臣は、エネルギー供給を巡るクロアチアの過去の振る舞いが、こうしたプロジェクトの展望に疑念を抱かせていると指摘した。具体的には、クロアチアの石油パイプライン運用会社であるアドリア石油パイプライン(Jadranski naftovod:JANAF)が、セルビア石油産業(Naftna industrija Srbije:NIS)に対する米国の制裁を理由に、セルビアの国家備蓄用原油の移送を拒否した事例を挙げ、不信感を露わにしている。
セルビア政府が策定した2028年までのエネルギーインフラ開発計画および2030年までの予測指針(Development Plan Guidelines for Energy Infrastructure and Energy Efficiency Measures for the Period until 2028 with Projections until 2030)には、クロアチアとのガス・インターコネクター建設計画が含まれている。同文書によると、セルビア側の区間は95キロメートルに及び、2031年までの完成を目指して約6,000万ユーロ(約72億円)の投資が見込まれている。
現在、年間約27億立方メートルのガスを消費するセルビアは、その大部分をロシアのガスプロム(Gazprom)に依存しており、ブルガリアを経由するトルコストリーム(TurkStream)の延長線を通じて供給を受けている。近年、セルビアは供給源の多角化を加速させており、ブルガリア経由のアゼルバイジャン産ガスの受け入れを開始したほか、北マケドニアやルーマニアとの間でもガス相互接続パイプラインの建設を計画している。クロアチア側のクルクLNGターミナルは、既にスロヴェニアやハンガリーのガスネットワークと接続されており、年間61億立方メートルの再ガス化能力を有しているが、セルビアとの接続が実現するかは、両国間の政治的な信頼醸成が鍵となる。
(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)





























































この記事へのコメントはありません。