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アルバニアがイスラエル企業とUAVを共同生産へ:国防予算増額と軍近代化の加速を発表

1月26日、アルバニアのヴェング(Pirro Vengu)国防相は、政府出資の国防企業カヨ(KAYO)を通じて、イスラエルの防衛大手エルビット・システムズ(Elbit Systems Ltd.)と無人航空機(UAV)およびアンチ・ドローン・システムの生産で提携すると発表した。ヴェング大臣は、2030年に向けた国防政策上の優先事項に関するプレゼンテーションの中で、この協力関係を将来的に火砲システムへも拡大する交渉を進めていることを明らかにした。この提携は、2025年7月にアルバニア政府がイスラエル政府と署名した、同国内での軍事装備品生産を促進するための一連の合意に基づくものだとされている。

出典:Ministria e Mbrojtjes

ヴェング大臣が示した2026年度の国防予算案は総額589億レク(約7,230万ドル)に達し、国内総生産(GDP)比で2.12%を占める規模となった。これは対2025年度比で12%の増額であり、ヴェング大臣はこれを「国家主権のための予算」と位置づけている。同予算の約半分は装備品の調達に充てられ、米国製の対戦車ミサイル「ジャベリン(Javelin)」や、米国および英国製の高度な技術を搭載したドローンの導入が進められるとヴェング大臣はのべた。また、イスラエルからは移動式火砲、迫撃砲、軍用トラックを購入する計画であると明らかにした。

国内の防衛産業育成も加速しており、国営企業カヨは既に6社の民間投資家と契約を締結した。2026年からはアルバニア製となる弾薬、軍用車両、軍装品の生産を開始する予定である。また、イタリアの造船大手フィンカンティエリ(Fincantieri S.p.A.)との間で、パシャリマン(Pashaliman)における艦船生産に向けた交渉が最終段階に入っている。これらの防衛産業の活性化により、326人の新規雇用と、税収を含めた多額の経済的波及効果が見込まれている。

軍の近代化は装備面にとどまらず、人的資本への投資も強化される。アルバニア政府は、2029年までに軍人の給与水準を北大西洋条約機構(NATO)の平均まで引き上げる目標を掲げており、2026年度は基本給で60%から70%の引き上げを計画している。あわせて、現役兵の数を30%増員し、部隊の即応性を高める方針だとしている。

2009年にNATOに加盟したアルバニアは、2025年に700人以上の人員をNATOや欧州連合(EU)のミッションに派遣しており、今後も地域および国際社会の安全保障における役割を拡大させていく姿勢を鮮明にして

(アイキャッチ画像はエルビット・システム製大型UAV「ヘルメス900」、出典:Wikimedia commons, CC BY-SA 4.0)

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