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セルビア議会、2026年国家予算およびエネルギー安全保障関連の修正案を採択:財政赤字はGDP比3%、エネルギー安保予算を増額

12月3日、セルビア議会は2026年のセルビア共和国予算法案を賛成多数で可決した。議会に出席した184名の議員のうち、144名が賛成、38名が反対した。本予算は2027年に予定される国際博覧会(EXPO 2027)に向けたインフラ投資や生活水準の向上を継続するための財政的枠組みを定めたものである。また同日、エネルギー安全保障に関連する巨額の追加支出を含む修正案も承認された。

可決された予算法に基づく2026年の主要な財政・経済指標は以下の通りとなっている。

  • 歳入: 2兆4,147億ディナール(約205億6,800万ユーロ, 2025年比2.9%増)
  • 歳出: 2兆7,517億ディナール(約234億3,900万ユーロ, 2025年比3.5%増)
  • 財政赤字: 3,370億ディナール(約28億7,100万ユーロ, 対GDP比3.0%)
  • 経済成長率(GDP)予測: 3.0%
  • 公的債務残高対GDP比予測: 44.5%

マーリ(Siniša Mali)第一副首相兼財務相は議会審議において、本予算は開発および社会支援を志向しており、政府プログラム「未来への跳躍(Skok u budućnost)」に基づく交通、エネルギー、医療等の資本プロジェクトを継続すると説明した。

本予算の審議過程においては、与党・セルビア進歩党(SNS)のアルシッチ(Veroljub Arsić)議員が提出した修正案が採択された。この修正案により、「エネルギーの安全保障と安定性を確保するための金融資産取得」を目的とした予算が、当初案の6億ディナールから1,640億ディナール(約13億9,700万ユーロ)へと大幅に増額された。

現地報道各社はこの増額について、ロシア資本であり米国の制裁対象となっている石油・ガス会社、NIS(Naftna Industrija Srbije)への対応に関連するものと報じている。

(1EUR=117.4RSD)

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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