北マケドニア与野党が来年5月の総選挙実施に合意
12月4日、北マケドニア議会(一院制、定数120)の主要与野党は、来年4月及び5月に議会選挙と大統領選挙を同時実施することで合意した。ともに任期満了に伴う通常選挙となる。
与野党間合意によれば、大統領選挙の第一回投票を4月24日に、同第二回投票(上位2候補者による決選投票)と議会選挙を5月8日に実施する予定となっている。
与党第一党のマケドニア社会民主同盟(SDSM)党首であるコバチェフスキ(Димитар Ковачевски)首相は、与野党間協議後の共同記者会見において、「任期満了に伴う通常選挙の実施は2006年以来であり、これは現在の政権が如何に安定し、予見可能性と確実性を備えていたかを物語っている。」と述べた。
最大野党である内部マケドニア革命組織・マケドニア国家統一民主党(VMRO-DPMNE)のミチュコスキ(Христијан Мицкоски)党首は「合意の成立に満足している。投票がいつ行われようとも我々は必ず勝利する。」と述べた。
VMRO-DPMNEを中心とする野党は予てより早期の前倒し議会選挙実施を求めていたが、与党側は現在議会に提出されている憲法改正案(ブルガリア人を北マケドニアの構成民族として明記するもの)への野党の賛成を条件に議会解散に応じるとの意向を示していた。結果的に両者の間の溝は埋まらず、4日の与野党間協議でも憲法改正は議題となっていたものの、合意は成立しなかったとみられる。
現在の連立与党においてSDSMのパートナーとなっているアルバニア人政党の民主統合連合(DUI)は、次回選挙の100日前にDUIから首相を選任し選挙管理内閣を形成すること条件としてSDSMとの連立に参加していた。コバチェフスキ首相は、この合意に従い、2024年1月28日に内閣改造と新首相の選任を行うと表明した。これが実現すれば、暫定内閣の形ではあるものの、北マケドニアとしては初のアルバニア人首相が誕生することになる。
(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)
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