
ルクオイルが海外資産の売却に向け米カーライルと合意
1月29日、ロシアの石油大手ルクオイル(PJSC “LUKOIL”)は、同社の海外資産を保有する完全子会社ルクオイル・インターナショナル(LUKOIL International GmbH)を、米国の投資会社カーライル(Carlyle)に売却することで合意したと発表した。
ルクオイル社プレスリリースによれば、本取引には、カザフスタンにおける資産は含まれず、同国の資産は引き続きルクオイルが所有し、既存のライセンスの下で運営を継続する。今回の合意は同社にとって非独占的なものであり、米財務省外国資産管理局(Office of Foreign Assets Control:OFAC)の承認を含む、必要な規制当局の許可を得ることが条件となっている。
ルクオイルは、一部の国々が同社およびその子会社に対して導入した制限的措置を受け、オーストリアを拠点とする持ち株会社ルクオイル・インターナショナルの売却を進めてきた。同社は、約50カ国で100以上の海外子会社を統括しており、その資産価値は約220億ドル(約184億ユーロ)に上ると報じられている。同社はカーライルとの交渉と並行して、他の潜在的な買収候補者との協議も継続している。
背景には、ロシアによるウクライナ侵攻の資金源となるエネルギー収入を削減することを目的とした、米財務省による制裁強化がある。2025年10月、米国はルクオイルおよびロシアの別の石油大手ロスネフチ(Rosneft)に対する制裁を発表していた。
南東欧地域において、ルクオイルは戦略的に重要な資産を多数保有している。具体的には、ブルガリア唯一の製油所であるルクオイル・ネフトヒム・ブルガス(Lukoil Neftohim Burgas)やルーマニアのペトロテル(Petrotel)製油所のほか、セルビア、クロアチア、モンテネグロ、北マケドニア、モルドヴァにおけるガソリンスタンド網、さらには地域全体に広がる複数の石油製品デポが含まれる。
1987年にワシントンD.C.で設立されたカーライルは、4,740億ドルの運用資産を持つ世界最大級の投資会社であり、今回の買収が成立すれば、西バルカン地域を含む欧州のエネルギー市場における勢力図が大きく塗り替えられる可能性がある。





























































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