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IMF、対セルビアPCI第2回審査を完了―米国制裁と反政府デモ拡大で経済成長に逆風

12月18日、国際通貨基金(International Monetary Fund:IMF)理事会は、セルビアに対する非融資型の政策調整ツール(Policy Coordination Instrument:PCI)の第2回審査を完了した。これを受け、リー(Bo Li)副専務理事は、セルビア当局が国内の抗議活動や、主要な石油企業への制裁に伴うエネルギー安全保障リスクの高まりに直面しながらも、強固なマクロ経済政策を通じて財政・対外バッファを構築し、政策の信認を維持しているとの声明を発表した。

IMFプレスリリースによれば、セルビア経済は国内外の課題により減速しており、実質GDP成長率は2024年の3.9%から、2025年には2.1%に低下すると予測されている。2026年には3.0%、2027年には4.6%へと回復する見通しだが、ロシア資本が過半数を占める国内唯一の石油精製会社であるセルビア石油産業(Naftna Industrija Srbije:NIS)に対する米国制裁の行方や、国内の政治的緊張が経済活動の重石となる懸念があり、見通しには依然として強い下振れリスクが存在している。

一方、インフレ率はセルビア中銀(National Bank of Serbia:NBS)の目標値である3%を下回る水準まで緩和した。

財政・金融政策においては、GDP比3%以下の財政赤字を維持する「財政アンカー」が引き続き重視されており、公共部門の賃金や年金に関するルールの厳守、および投資の優先順位付けが求められている。

金融政策については、最低賃金の引き上げやエネルギーコストの上昇に起因するインフレリスクを抑制するため、NBSは引き続き引き締め気味の姿勢を維持する方針だとされている。

構造改革の面では、エネルギー部門の改革が最優先課題となっている。家庭用電気料金の引き上げにより、国営エネルギー企業の財務持続可能性は改善しており、今後は天然ガスの供給源を多角化することでエネルギー安全保障をさらに強化していく予定である。また、公的財務・投資管理の透明性向上も進められており、2026年からは公的未払金の減少が始まる見込みとなっている。


セルビア:主要経済・社会指標(IMFによる2024年〜2027年予測値)

指標2024年(推定)2025年(予測)2026年(予測)2027年(予測)
実質GDP成長率(%)3.92.13.04.6
インフレ率(期末、%)4.33.05.03.2
財政収支(対GDP比、%)-2.0-3.0-3.0-3.0
公的債務(対GDP比、%)47.045.244.744.4
経常収支(対GDP比、%)-4.5-5.2-6.0-4.9

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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