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EUがアルバニア軍に対し1,500万ユーロの追加支援を決定

7月25日、欧州連合(EU)の意思決定機関であるEU理事会(Council of the European Union)は、欧州平和ファシリティ(European Peace Facility、EPF)に基づき、アルバニア軍(Albanian Armed Forces)の防衛能力強化を目的とした1,500万ユーロの二国間支援措置を採択した。

EU理事会プレスリリースによれば、この支援は、アルバニア軍の能力を強化し、迅速かつ効果的に部隊を展開する能力を高めることを目的としている。具体的には、軽装甲多目的車両、戦術車両、工兵車両のほか、必要に応じて運用・保守訓練を含む関連補給品やサービスがEUからアルバニアに提供される。今回の決定は、2024年7月に採択された1,300万ユーロの支援に続くもので、これによりEPFを通じた対アルバニア支援の総額は2,800万ユーロに達した。

EUのカヤ・カラス(Kaja Kallas)外務・安全保障政策上級代表(EUの外務大臣に相当)は、「アルバニアはEUの緊密かつ一貫した外交・安全保障政策のパートナーであり、EUの作戦への貢献国、そしてNATOの同盟国でもある。アルバニアとの安全保障・防衛協力を強化することは、欧州の安定、安全、そして平和を直接的に強化するものである」と述べ、今回の支援の戦略的重要性を強調した。

今回の決定は、アルバニアがEUの共通安全保障・防衛政策(Common Security and Defence Policy、CSDP)下の作戦や任務、さらには国際的な有志連合へ貢献する潜在能力を高めるものと期待されている。また、アルバニアがEUの共通外交・安全保障政策(Common Foreign and Security Policy、CFSP)に完全に同調していることが評価された形となった。EUとアルバニアは2024年11月に安全保障・防衛パートナーシップに署名し、2025年4月には初の安全保障・防衛対話を開始するなど、この分野での協力関係を深化させている。

欧州平和ファシリティは、紛争予防、平和維持、国際的な安全と安定の強化を目的として2021年3月に設立された。この枠組みを通じて、EUは第三国や国際機関の軍事・防衛分野における能力強化を目的とした行動に資金を供給することが可能となっている。

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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