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セルビア政府、農家の大規模抗議行動を受け輸入制限や補助金支給を決定

2月24日、グラモチッチ(Dragan Glamočić)農業・林業・水資源管理相は、国内の農家による道路封鎖抗議行動が拡大している事態を受け、乳製品の輸入制限措置や耕作地1ヘクタールあたり1万8,000ディナールの補助金支給を含む一連の対応策を発表した。セルビア国内では、安価な輸入農産物の流入による生乳や食肉の買い取り価格の下落に抗議する農家団体が、同日までに全国42か所の主要道路を封鎖する事態に発展していた。

農家側は政府に対し、市場が安定するまでの農産物輸入の停止や輸入枠の設定、および一部で停止・削減されていた地元産生乳の買い取り再開を強く求めていた。国内放送局N1の取材に応じた農家は、市場に「偽物の乳製品や食肉」が溢れている一方で、高品質な地元産品が買い叩かれている現状を訴え、不透明な市場管理体制を批判した。

これに対しグラモチッチ大臣は、政府がすでに粉乳への輸入税を導入したことを明らかにし、翌25日には生乳および乳製品全般への輸入課徴金導入の可能性について、欧州委員会(European Commission)とのオンライン協議を行う予定であると述べた。また、国内最大の乳製品メーカーであるイムレク(Imlek)社との間で、約10%削減されていた地元農家からの生乳買い取り量を直ちに通常規模に戻すことで合意に達した。

セルビア政府プレスリリースによれば、農家への経済的支援策として、政府は3月2日から1ヘクタールあたり1万8,000ディナールの補助金申請の受付を開始する。グラモチッチ大臣によれば、この支払いは春の種まき前に資金を供給することを目指し、3月末までに完了する見通しとされている。ただし、補助金の受給者は領収書等によって資金の使途を証明する義務があり、不適切な使用が判明した場合には遅延損害金を含めた返還が求められる。さらに同大臣は、第4四半期の生乳プレミアムの支払いや、来週から開始される金利0〜3%の低利融資制度についても言及した。

同日開催されたセルビア議会の農業・林業・水利委員会においてグラモチッチ大臣は、農家側に提示した6つの公約のうち、子豚の輸入課徴金の年内廃止や、アフリカ豚熱の影響を受けたスペイン産食肉の輸入証明書変更など、すでに4項目を履行したと強調した。これに対し、リスティチェヴィッチ(Marijan Rističević)同委員長は、農家に対し道路封鎖を中止し、自由な移動を妨げないよう要請するとともに、政府との対話を通じて解決を図るよう呼びかけた。

政府は今後、残された要求事項についても予算の範囲内で検討を進める方針であるが、農家側が提示された措置に満足し、抗議行動を収束させるかどうかが今後の焦点となる。

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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