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2025年西バルカン地域のベンチャー投資動向:セルビアが地域を牽引するも全体としてエコシステムは未成熟

2026年2月、スタートアップ会議主催団体であるハウ・トゥ・ウェブ(How to Web)は、「2025年版東欧ベンチャー投資レポート(Venture in Eastern Europe 2025 Report)」を発表した。同レポートによると、2025年の中東欧地域全体のベンチャーキャピタル投資総額は約36億ユーロに達したものの、西バルカン6カ国への投資は依然として小規模にとどまっていることが明らかとなった。

西バルカン地域の中で最大の投資を集めたのはセルビアであった。セルビアの2025年におけるベンチャーキャピタル投資額は、計7件の取引を通じて1,260万ユーロとなり、前年から540万ユーロの増加を記録した。しかしながら、同国に流入した資金の100%がプレシードやシード、シリーズAといった初期段階(アーリーステージ)の投資によって占められており、シリーズB以降の成長段階(グロースステージ)への投資は皆無であった。この結果は、同国のエコシステムがまだ形成されたばかりの段階にあることを示している 。

北マケドニアへの投資額は計3件の取引で530万ユーロとなり、前年から150万ユーロ減少した。また、アルバニアへの投資額は計4件の取引でわずか10万ユーロにとどまった。セルビアと同様に、これらの国々においても投資の100%が初期段階に集中している。

一方で、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、コソヴォ、モンテネグロの3カ国においては、2025年中に完了したベンチャーキャピタル投資の取引はゼロであり、投資総額も全く記録されなかった 。ボスニア・ヘルツェゴヴィナについては、前年比で350万ユーロの減少となっている。

レポートの分析により、中東欧全体ではポーランドなどが数億ユーロ規模の投資を集めているのに対し、西バルカン地域は初期段階の投資に大きく依存しており、資金調達の規模拡大や成長段階への移行において大きな課題を残している実態が浮き彫りとなっている。

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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