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世銀:SEPA加入によりアルバニア、モンテネグロ、北マケドニアの国際送金コストが大幅減

2月18日、世界銀行(The World Bank)は、西バルカン地域における零細・中小企業(Micro, small, and medium-sized enterprises: MSMEs)向けのユーロ建て企業間(Business-to-Business)越境決済コストに関する最新の調査報告書(Measuring the cost of cross-border business-to-business payments in the Western Balkans)を発表した。 同報告書によると、2025年10月7日に単一ユーロ支払圏(Single European Payments Area:SEPA)への参加を達成したアルバニア、モンテネグロ、北マケドニアの3カ国において、決済コストの大幅な削減と決済処理時間の短縮が確認された。

SEPA加入済みのこれら3カ国から欧州連合(EU)向けの5,000ユーロの送金において、平均取引コストは2024年の0.76パーセントから2025年には0.08パーセントへと約10分の1に減少している。また、20,000ユーロの送金においても、同期間に0.47パーセントから0.02パーセントへと劇的な低下を見せた。欧州連合からこれら3カ国への送金コストも同様に減少し、5,000ユーロの送金で0.67パーセントから0.07パーセントへ、20,000ユーロの送金で0.31パーセントから0.03パーセントへと大幅に改善されている。

コスト削減と並行して、エンドユーザー向けの決済処理時間にも顕著な進展が見られた。欧州連合から西バルカン地域への送金において、24時間以内に完了するサービスの割合は2024年の6パーセントから2025年には63パーセントへと急増した。同様に、西バルカン地域から欧州連合への送金においても、24時間以内に完了する割合が39パーセントから74パーセントに上昇している。

一方で、SEAPA未加入であるボスニア・ヘルツェゴヴィナ、コソヴォ、セルビアを含むルートでは、目立った改善は見られなかった。これらの未加入国が関わる送金ルートでは、5,000ユーロの送金コストは0.42パーセントから0.45パーセントへと微増し、20,000ユーロの送金コストも0.30パーセントから0.31パーセントとほぼ横ばいで推移しており、価格設定慣行のばらつきが依然として残っている。なお、セルビアにおいては2026年5月にSEPAのクレジット送金が稼働する予定であり、ボスニア・ヘルツェゴヴィナおよびコソヴォも現在参加申請に向けた準備を進めている段階にある。

世銀は、この状況が持続的な収束を示すのか、あるいは過渡的な影響に過ぎないのかを評価するためには継続的なモニタリングが不可欠であると指摘している。残る西バルカン諸国におけるSEPAへの加入と運用開始を加速させることが、地域全体の一貫性を高め、新たに生じつつあるコスト格差を是正する助けになると結論付けている。

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