ブチッチ大統領がブルナビッチ首相の続投を発表
8月27日、セルビアのブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領は記者会見において、現職のブルナビッチ(Ana Brnabic)首相を新政権の首相候補者に指名すると発表した。ブルナビッチ首相は議会で過半数の支持を得て新首相に任命される見通しとなっている。
セルビアでは、4月3日に総選挙が行われ、その後.一部投票所での5回に及ぶ再投票を経て7月5日に最終結果が確定し、8月1日に総選挙後の議会初会合が開催されていた。
記者会見においてブチッチ大統領は、「我々がこの秋から冬にかけて直面する問題に対処するためには、ブルナビッチ首相が引き続き首相を務めることが必要である。」とする一方、「2024年に抜本的な内閣改造を行う。」と述べ、ブルナビッチ首相の任期が憲法上の任期である4年よりも短くなる可能性を示唆した。
総選挙ではブチッチ大統領が党首を務めるセルビア進歩党(SNS)が定数250のうち120議席を獲得して第一党の座を維持したが、単独過半数には届かなかったため連立パートナーとなる政党を必要としている。SNSはこれまで、SNSが議会において単独過半数を獲得した時期を含め、一貫してセルビア社会党(SPS)との連立政権を維持してきたが、ブチッチ大統領は、「ダチッチ(Ivica Dacic)SPS党首は、重要な閣僚ポストに加えて治安機関を統括する役目を担うことになる。」と述べ、SPSとの連立維持を明言した。
このほかブチッチ大統領は、「ブチェビッチ(Milos Vucevic)ノビサド市長は政府の極めて重要なポストに就き、またマーリ(Snisa Mali)財務相は副首相の一人となる。」等と述べ、新政権の陣容の一端を明らかにしている。
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