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セルビアの農家が道路封鎖を解除、春の農繁期を前に政府との協議は継続へ

3月5日、セルビアの農家は数週間にわたって続けてきた道路封鎖を未明に解除した。これは、低水準に据え置かれている生乳および食肉の買い取り価格に抗議して行われていたもので、農務省代表者との協議を経て決定された。グラモチッチ(Dragan Glamočić)農務相および現地メディアによると、今回の協議の結果は複雑な内容を含んでいるという。

グラモチッチ農務相は5日朝、国営放送RTSのテレビインタビューに応じ、安価な輸入品の流入による市場の供給過剰(マーケット・グラット)から生じている諸問題について、農務省は最も脆弱な生乳生産者を支援し、農家団体との対話を継続することに同意したと述べた。一方で、グラモチッチ大臣は、国家が生乳の買い取り価格に直接介入することはできないと強調した。「乳製品市場は自由市場である。民間企業に対し、価格をいくらにすべきか指示することはできない」と述べ、政府としては乳製品メーカーに対し、買い取り価格の引き上げを要請するにとどまっていることを明らかにした。

セルビア国内通信社ベータ(Beta)通信は、シュマディヤ・ポモラヴリェ生乳生産者協会(Udruženje proizvođača mleka Šumadije i Pomoravlja)のメンバーであるヴェリコヴィッチ(Predrag Veljković)氏の談話を引用し、封鎖解除の理由は、着手しなければならない春の農作業のためであり、農務省側と要求事項について合意に達したわけではないと伝えた。ヴェリコヴィッチ氏は、「セルビア各地での21日間に及ぶ道路封鎖により、我々農家の家計は打撃を受けた。封鎖は終了するが、要求を諦めたわけではない」と述べ、抗議活動に参加した全農家団体による合同会議を近く開催し、今後の活動方針を決定する考えを示した。

農家側は、農産物の輸入停止、市場安定後の輸入枠(クォータ)の導入、および受け入れが停止されている地元農家からの生乳買い取りの再開を求めている。これに対し政府側は、粉乳への輸入税の導入、欧州連合(EU)からの肥育用子豚の輸入関税撤廃、耕作地1ヘクタールあたり1万8,000ディナール(約153ユーロ)の補助金の支給を開始したほか、生乳や一部の乳製品への課税導入の可能性について欧州委員会(European Commission)と協議を行っている。

こうした中、民間では支援の動きも出ている。ドイツのシュヴァルツ・グループ(Schwarz Gruppe)傘下のリドル・セルビア(Lidl Srbija)およびクロアチアのフォルテノヴァ・グループ(Fortenova Grupa)傘下のイデア・マルケティ(Idea Marketi)といった外資系小売大手は、販売不振に苦しむ地元農家を支援するため、今後計300万リットルの生乳を地元生産者から買い取る方針を表明した。

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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