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【報道】セルビア、2027年ベオグラード万博の開閉会式に向けた2,000万ユーロ規模の入札公示

12月17日、エキスポ2027(Expo 2027 Beograd)運営会社は、2027年にベオグラードで開催される認定国際博覧会(認定博)の開閉会式の企画・運営に関する入札を公示した。予算は23億3,500万ディナール(約1,990万ユーロ)に設定されている。

セルビア国内ニュースサイト「Nova.rs」の報道によれば、入札の参加資格として、国際的な「メガイベント」での開会式運営実績があることが求められており、当該イベントにおいて国際的に認知された賞を受賞していることも条件に含まれる。エキスポ2027運営会社ののイェリニッチ(Danilo Jerinić)社長は、今回の入札要件の策定にあたり、オリンピックやサッカーのワールドカップ、過去の万博などの世界的な行事を手掛けた国際的な専門家の知見を活用したと述べている。

提出されるプロジェクト案には複数のガイドラインが設けられており、第一に「セルビアとベオグラードがプログラムの中核であること」が求められている。また、セルビアの文化に関連し、将来のビジョンや技術に焦点を当てたスタイルであることが必要とされる。ナラティブについては、セルビアのアイデンティティに基づきつつ、「陳腐な表現(cliches)を避けること」が推奨されている。このほか、セルビア国内の才能ある人材との協力や、万博のテーマおよびアイデンティティをクリエイティブなコンセプトに組み込むことも条件となっている。

実施スケジュールに関しては、ビデオ資料や音楽の制作、衣装や小道具の作成、舞台装置の構築に加え、出演者やボランティアの募集およびオーディションなどの段階を経て、2027年5月14日に開会式、同年8月15日に閉会式を挙行する計画である。

今回の万博に関連しては巨額の資金が投入される見通しであり、ベオグラード郊外のスルチン(Surčin)での開催に向けた総費用は20億ユーロを超えると試算されている。また、セルビア語版フォーブス誌(Forbes Srbija)の報道によれば、セルビア政府は特定の国や国際機関の参加を促すための財政支援として、最大49億ディナール(約4,200万ユーロ)を計上している。このほか、「万博期間中のギネス世界記録(Guinness World Records)更新」に向けたコンサルティング費用として130万ディナールの予算が組まれていることも明らかになっており、政府による積極的なプロモーション姿勢が浮き彫りとなっている。

(アイキャッチ画像出典:Public Domain via Wikimedia commons)

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