EU上級代表「コソボはセルビア系自治体連合を創設しなければならない」
8月3日、EUのボレル(Josep Borrell)外務・安全保障政策上級代表は、欧州議会議員からの質問に対する回答書面の中で、コソボは2013年のブリュッセル合意において定められたセルビア系自治体連合創設の義務を果たさなければならない、と述べた。
ボレル上級代表の回答全文は次のとおり。
EUは、法の支配及び少数派コミュニティと信教の自由を含む基本的人権と自由の保護を重視しており、コソボにおけるこの分野の進展を注視している。コソボのセルビア系コミュニティのニーズに関する取り組みは、コソボにおけるEU諸機関にとって重要な要素である。在コソボEU事務所/EU特別代表(EUSR)及びEUコソボ法の支配ミッション(EULEX)は共に、コソボにおける全ての少数派コミュニティの状況を注視している。
EULEXは法の支配強化のためにコソボ法執行機関を積極的に支援しており、そこには宗教・文化施設に関する事件の捜査も含まれている。EUはコソボ諸機関に対し、デチャニ修道院の土地所有権に関するコソボ憲法裁判所判決をこれ以上の遅滞なく迅速且つ完全に履行するよう、継続的に働きかけている。
コソボ及びセルビアは、2013年のブリュッセル合意においてセルビア系自治体連合(the Association/Community of Serb-Majority Municipalities)の創設に合意している。この合意はコソボ議会によって批准されており、コソボはその法的義務を果たし、これを遅滞なく履行せねばならない。セルビアとコソボは、全ての国際的な法的義務を果たし、保留されている全ての合意を履行せねばならない。またセルビアとコソボは、EU統合の鍵でもある両者の関係正常化に関する包括的且つ法的拘束力を有する合意に向け、十分な取り組みを行う必要がある。
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