セルビア

セルビア関連ニュース

セルビアとEUとの間の問題であることを示す画像

セルビアの司法関連法改正に対し欧州委員会が懸念を表明:加盟交渉の新たな火種か

1月30日、ヴチッチ(Aleksandar Vučić)大統領は、セルビア議会で採択された司法関連法の一連の改正案に署名し、同法が成立した。これに先立ち、欧州委員会(European Commission)は今回の法改正が司法の独立を著しく損なうものであるとして強い懸念を表明しており、セルビアの欧州連合(EU)加盟プロセスにおける新たな摩擦の火種となる可能性があるとして、懸念の声が挙がっている。

今回の改正案は、与党のセルビア進歩党(Srpska napredna stranka:SNS)所属のムルディッチ(Uglješa Mrdić)議員によって提案されたもので、1月28日の議会において賛成138、反対37で可決された。主な改正内容には、検察官の任命や独立性を保護する役割を担う検察官高等評議会(Visoki savet tužilaštva)の権限縮小が含まれている。具体的には、上級職からの指示が違法であると判断した検察官が不服を申し立てる先が、これまでの独立した委員会から検察局の長へと変更される。また、組織犯罪検察局(Tužilaštvo za organizovani kriminal)に所属する検察官の半数以上が元の部署に復帰させられることになり、現在進行中の複雑な事件の捜査が停滞するリスクが指摘されている。

欧州委員会のコス(Marta Kos)拡大担当欧州委員は1月28日、自身のSNSにおいて「セルビア議会が司法の独立を制限することを決めたのは、EU加盟への道において重大な後退である」と批判した。コス委員は、隣国のモンテネグロやアルバニアが加盟交渉で急速に前進している時期に、セルビアが逆方向に進んでいる現状に強い懸念を示し、早急な法案の見直しを求めている。

また報道によれば、欧州委員会のメルシエ(Guillaume Mercier)報道官も、法改正が透明性を欠いた拙速なプロセスで進められたことを指摘し、ヴェネツィア委員会(Venice Commission)などとの協議が行われなかった点を批判したとされている。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。