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ボスニア・ヘルツェゴヴィナ連邦政府、南部ガスパイプライン計画等に関し米国企業から意向表明を受領

1月20日、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ(BiH)を構成するエンティティ(政体)の一つであるボスニア・ヘルツェゴヴィナ連邦(Federacija Bosne i Hercegovine:FBiH)政府は電話閣議を開催し、米国のAAFSインフラストラクチャー・アンド・エナジー(AAFS Infrastructure and Energy LLC)から送付された意向表明書に関する報告を受理したことを公表した。同政府は、国家的に重要な戦略的インフラの統合パッケージ開発に向け、同社との構造的かつ透明性のある対話を継続する方針を確認した。

今回、米国企業側が関心を示しているプロジェクトの核心は、ボスニア・ヘルツェゴヴィナとクロアチアを結ぶガスパイプライン「南部インターコネクション(Južna interkonekcija)」の建設である。この計画は、クロアチアのクルク(Krk)島にあるLNGターミナルと接続することで、ガスの供給ルートを確保することを目的としている。意向表明書ではさらに、ガス火力発電所および付随するパイプラインの建設、クラダニ(Kladanj)・トゥズラ(Tuzla)間のガスパイプライン拡張、さらには国際空港の近代化事業への参画についても言及されている。

FBiH政府は昨年11月、在BiH米国大使館との間で、南部インターコネクション整備事業を米国民間企業の主導で推進することについて合意している。

FBiH政府プレスリリースによれば、同政府は、南部インターコネクション計画の実施について、企業側からの自発的な提案(samoinicijativna ponuda)を含め、現行の連邦コンセッション法(Zakon o koncesijama Federacije Bosne i Hercegovine)の枠組みで検討が可能であるとの見解を示した。これに伴い、FBiHエネルギー・鉱業・産業省に対し、コンセッション方式を含む多様なモデルでの事業実施を可能にするため、「南部インターコネクション法」の改正準備に着手するよう指示した。その他のインフラ案件についても、法的枠組みの分析を経て、別途透明性を確保した上で実施モデルが検討される予定である。

エネルギー安全保障の観点から見ると、ボスニア・ヘルツェゴヴィナは現在、自国のガス生産能力を保有しておらず、セルビアを経由する「トルコストリーム(Turk Stream)」パイプラインを通じたロシア産ガスの輸入に全面的に依存している。南部インターコネクションは、ロシア以外からの供給ルートを確保する重要な代替手段と位置付けられており、昨年11月には、米国企業が同プロジェクトの開発・運営を主導することで原則合意に達していた。

なお、本件に関し英紙ガーディアン(The Guardian)は先週、ボスニアにおける南部インターコネクション計画に関する協議に、トランプ(Donald Trump)米大統領に近い人物が関与していると報じている。同紙によれば、弁護士のビナル(Jesse Binnall)氏やコンサルタントのフリン(Joe Flynn)氏が、AAFSインフラストラクチャー・アンド・エナジーの代理人として現地入りしていたとされてい。

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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