【報道】セルビアがドルジバ・パイプライン接続に向けてロシアに協力要請

ロシア通信社RIAノボスティ報道によれば、セルビア国営パイプライン運営会社トランスナフタは、ハンガリー経由でドルジバ石油パイプラインをセルビアまで延伸する計画について、ロシア国営パイプライン運営会社トランスネフチに協力を要請した。

トランスネフチのウラジーミル・カランダ副社長は記者会見で「セルビアはハンガリーを経由してドルジバに直接接続するパイプラインの建設を計画しており、我々に協力を要請している。我々はこのプロジェクトの実施を支援する用意がある」と述べた。

両社は11月21日、サンクトペテルブルクで協力覚書を締結した。ブチッチ(Aleksandar Vučić)大統領によると、セルビア北部のノヴィ・サドからハンガリー南部のアルジョまでを結ぶ全長128キロのパイプラインの実現可能性調査が12月10日までに完了する予定となっている。

RIAノボスティによれば、セルビアは同プロジェクトに1億5,000万ユーロを投資する方針だとされており、最終的には、ノヴィ・サドからハンガリーのサザロンバタにあるドルジバ・パイプラインの受入基地まで延伸され、総延長は300キロ以上となる。

セルビアのジェドヴィッチ=ハンダノヴィッチ(Dubravka Đedović Handanović)鉱業・エネルギー大臣によると、セルビアはこのパイプラインを通じてドルジバ経由でロシア産ウラル原油を年間約500万トン輸入することを計画している。

セルビアとハンガリーは2023年6月にパイプライン建設協定を締結しており、ハンガリーのシーヤルトー(Péter SZIJJÁRTÓ)外務・貿易大臣はこのプロジェクトの実現に向け、中国からの資金調達を目指していると述べている。

現在、セルビアの石油輸入はクロアチアのヤナフ・パイプラインのみに依存している状況となっている。

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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