セルビアとコソボが関係正常化に関するEU案に原則合意
2月27日、ブチッチ(Aleksandar Vučić)セルビア大統領とクルティ(Albin Kurti)コソボ首相がブリュッセルにおいて会談した。会談には、EUのボレル(Josep Borrel)外交・安全保障政策上級代表(外相に相当)とライチャーク(Miroslav Lajcak)ベオグラード・プリシュティナ間対話担当特別代表が仲介役として同席した。
会談後の記者会見において、ボレル上級代表は「両首脳は、EUが提案したセルビア・コソボ間の関係正常化に関する案について、EU案自体の内容についてはこれ以上議論する必要が無い、という点で一致した。両首脳は、このEU案の履行に関して更なる交渉に応じる用意があることを明らかにしている。EU案履行の詳細について更なる交渉が必要であり、3月に改めて首脳会談を行う。それまでの期間において、ライチャーク特別代表はコソボとセルビアを訪問し、次回首脳会談に向けた準備を進める。」と述べた。
ブチッチ大統領は会談後、セルビアメディアに対し「自分は、いかなる新たな案について合意するうえでも、コソボにおけるセルビア系自治体コミュニティの創設を含む全ての既存合意の履行が必要不可欠であると訴えたが、クルティ首相にはそれを受け入れる用意がなかった。」と述べるとともに、自身のTwitterアカウントを通じて「我々は国際法秩序、国連憲章、セルビア憲法を常に尊重している」と述べた。
一方、クルティ首相は自身のTwitterアカウントを通じて、「本日ブリュッセルにおいて、何も修正を加えること無くEU案に合意した。自分は今日、正式な署名を行うことを提案したが、セルビア側にはその用意がなかった。合意案の履行に関する交渉が間もなく行われる」と述べ
なお、次回のセルビア・コソボ首脳会談は、3月18日にオフリド(北マケドニア)での実施が予定されている。
(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)
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