
【報道】米国がKFORの規模縮小を要求か:国防総省は現時点での部隊編成変更を否定
米政治専門サイトのポリティコ(Politico)は2月19日、米国のトランプ(Donald Trump)政権が、北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization: NATO)に対し、NATOが主導する平和維持部隊であるコソヴォ国際安全保障部隊(Kosovo Force: KFOR)の規模縮小を含む海外活動の大幅な削減を働きかけていると報じた。
ポリティコが複数の外交筋の話として報じたところによると、この動きは同盟の任務を欧州大西洋の防衛と抑止という基本タスクに回帰させる「ファクトリー・リセット(return to factory settings)」として内部で呼ばれている。この方針には、イラクでの任務終了や、今年7月にアンカラで開催される年次首脳会議におけるウクライナおよびインド太平洋地域のパートナー国の正式な参加見送りなども含まれているという。
コソヴォにおいて1999年の紛争終結後に国連の承認を得て展開されたKFORは、当初の5万人以上の規模から段階的に縮小されたものの、現在も33カ国から4767人の部隊が駐留している。このうち米国は590人から600人程度の部隊を派遣しており、フェリザイ(Ferizaj)近郊のキャンプ・ボンドスティール(Camp Bondsteel)を拠点とする東部地域司令部を主導している。コソヴォ北部のセルビア系住民が多数を占める地域では、2023年5月に投票率わずか3.45パーセントの選挙で選出されたアルバニア系市長の就任を機に緊張が激化して部隊の増派が行われるなど、現在も同部隊は地域の安定や国境警備において不可欠な役割を担っている。
一連の報道に対し、米国防総省(Department of Defense:2025年9月の大統領令により第2の名称としてDepartment of Warが追加されている)の当局者は、自由欧州放送(Radio Free Europe)コソヴォ版の書面取材に対して「現時点で発表すべき部隊配置の変更はない」と回答し、直近での規模縮小を否定した。また、NATO報道官も、イラクやコソヴォでの任務終了に関する具体的なスケジュールは存在せず、これらの任務は必要性に基づいて定期的に見直されるものであると強調している。任務の開始や終了には全32加盟国の全会一致の承認が必要となる。
しかし、米国のヘグセス(Pete Hegseth)国防長官は昨年、欧州に対して米軍の駐留見直しと削減に備えるよう発言した経緯があり、コルビー(Elbridge Colby)国防副長官も先週の国防相会議で「すべての任務が最優先事項にはなり得ない」と述べている。米国が主導する同盟の構造改革案「NATO 3.0」の推進は、西バルカン地域の安全保障環境に直接的な影響を及ぼすため、今後の動向が注視される。
(アイキャッチ画像出典:Public Domain via Wikimmedia commons)




























































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