セルビア中銀がローン金利の上限規制導入を検討

7月31日、タバコヴィッチ(Jorgovanka Tabaković)セルビア中銀総裁は、住宅ローン、消費者ローン、キャッシュローン、当座貸越など、様々な種類のローンの金利に上限を設ける規制を導入する計画を発表した。
この規制は「金融サービス利用者保護法」の改正案として提案され、今秋に議会に提出される見込みとされている。タバコヴィッチ総裁は31日の議会会合において、この改正案に関する公聴会がまもなく開始されると述べ、この改正案が政府、ヴチッチ(Aleksandar Vučić)大統領、そして中銀の共同の取り組みであることを強調した。
具体的な規制内容については明らかにされていないが、この動きはセルビアの金融政策に大きな影響を与える可能性がある。

セルビア中銀は昨年9月、初めて住宅ローンを借りる人を対象に、15ヶ月間の住宅ローン金利の上限規制を導入しており、この経験が今回の包括的な金利上限規制の検討につながったと考えられる。
最近公表された年次金融安定性報告書によると、2023年末時点での銀行の家計部門に対する債権総額は、名目ベースで前年比1.1%増加した。この増加に最も寄与したのはキャッシュローンと消費者ローンで、それぞれ1.5ポイント、0.2ポイントの貢献があったとされている。
一方、住宅ローンは借入コストの上昇、不動産価格の上昇、および一時的な金利上限規制の影響により、0.5ポイントのマイナス寄与となった。

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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