アゼルバイジャン外相がセルビアを訪問
12月23日、アゼルバイジャンのバイラモフ(Jeyhun Bayramov)外相がセルビアを訪問し、ヴチッチ大統領、ヴチェヴィッチ首相、ジューリッチ外相、ブルナビッチ議会議長らセルビア側要人と会談を行った。
セルビア政府プレスリリースによれば、ヴチッチ(Aleksandar Vučić)大統領との会談では、現在の地政学的状況、地域情勢、エネルギー安全保障、二国間関係について協議し、特に経済協力、軍事産業協力、 2027年ベオグラード国際博覧会へのアゼルバイジャンの参加に焦点が当てられた。ヴチッチ大統領は会談後、自身のFacebookアカウントへの投稿で、ニシュ近郊でのガス火力発電所の共同建設計画が「極めて重要」であると強調した。
今年11月、COP29気候変動サミットの際にアリエフ(Ilham Aliyev)アゼルバイジャン大統領と会談したヴチッチ大統領は、ニシュにおけるガス火力発電所建設について協議していた。
ヴチェヴィッチ(Miloš Vučević)首相との会談では、両国間での相互の要人訪問の重要性が強調され、この分野での勢いを維持する必要性が確認された。
ジューリッチ(Marko Đurić)セルビア外相は、バイラモフ外相との会談後、来年はベオグラードとバクーの協力がより強化・緊密化されると述べ、両国は戦略的対話を継続すると表明した。また、両首都間の直行便開設に向けた交渉が進行中であることも明らかにした。
ブルナビッチ(Ana Brnabić)セルビア国会議長との会談では、両国関係が長年の友好、相互信頼、国際法の基本原則の遵守に基づいているとの認識で一致した。
セルビアは天然ガス需要の大部分をロシア産天然ガスに依存してきたが、ロシアによるウクライナ侵攻以降、ロシアへのエネルギー依存を低減させるよう求める欧米からの圧力もあり、セルビアとアゼルバイジャンは、エネルギー分野を中心に急速に関係を強化している。昨年11月、セルビアはアゼルバイジャンとの間で初の天然ガス購入契約を締結した。また今年9月には、エネルギー安保強化のための二国間協力合意を締結している。
(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)
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