
中東紛争に伴うコソヴォおよびモンテネグロの燃料価格高騰と供給の見通し
3月2日、コソヴォ石油協会(Shoqata e Naftarëve të Kosovës)のベリャニ(Fadil Berjani)会長は、中東での軍事衝突に伴う世界的な供給不安を受け、国内の燃料小売価格が上昇していることを明らかにした。これは、2月28日に米国とイスラエルがイランに対して実施した大規模な軍事攻撃により、国際原油市場に動揺が広がったことに起因する。コソヴォ国内の小売価格は、ディーゼルが1リットルあたり1.18〜1.25ユーロ、ガソリンが1.17〜1.24ユーロの範囲に達しており、軍事攻撃以前のディーゼル価格である1.15〜1.21ユーロから短期間で上昇を見せている。ベリャニ氏は、世界的な供給の不透明感が続く中で、今後も価格が変動する可能性を指摘した。
モンテネグロにおいても同様の価格上昇の見通しが示された。モンテネグロ国営放送(Radio i Televizija Crne Gore:RTCG)は3月3日、モンテネグロ石油企業協会(Udruženje naftnih kompanija Crne Gore)のストリコヴィッチ(Darko Striković)氏の談話を引用し、イランとの紛争の影響で来週から国内の燃料価格が上昇するとの予測を報じた。上昇幅については現時点で断定を避けたものの、国際市場の動向が数日のタイムラグを経て国内市場に波及するとの見方を示した。
一方で、供給の安定性については両国ともに一定の備えがあることを強調している。ストリコヴィッチ氏は、モンテネグロ国内の小売業者が今後2〜3ヶ月間の国内消費を賄うのに十分な在庫を既に確保していると述べ、短期間での燃料不足に陥るリスクを否定した。コソヴォにおいても、価格高騰への警戒感は強いものの、物流網の遮断などの直接的な供給停止に関する具体的な懸念は現時点では報告されていない。
しかし、西バルカン地域全体がエネルギー輸入に強く依存している構造上、中東情勢の長期化は両国の経済にさらなる圧迫を与えることが予想される。特に、イランが報復としてホルムズ海峡の封鎖や周辺国の石油施設への攻撃を継続した場合、燃料価格のさらなる高騰が物流コストの上昇を招き、国内のインフレ率を押し上げる要因となる。
(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)





























































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