セルビアとコソボがEU仲介の下で18日に首脳会談を開催予定
8月4日、EUのスタノ(Peter Stano)報道官は、EUが仲介するベオグラード・プリシュティナ間対話の首脳級会合が8月18日にブリュッセルで開催される予定であると明らかにした。
スタノ報道官はメディア向けの声明文において、「ボレル(Josep Borrell)EU上級代表は、ブチッチ(Aleksandar Vucici)セルビア大統領及びクルティ(Albin Kurti)コソボ首相に対し招待状を発出し、両者はこれを受け入れた。両者は18日にブリュッセルにやって来る。EU側はボレル上級代表及びライチャーク(Miroslav Lajcak)ベオグラード・プリシュティナ間対話担当特別代表が対応し、ベオグラード・プリシュティナ間対話の今後の方針について話し合う。」と述べた。
ベオグラード・プリシュティナ間対話の首脳級会合は、2021年7月の前回会合以降、セルビア・コソボ間の関係緊張化のために一度も実施されておらず、今回開催されれば約1年ぶりの開催となる。
コソボでは7月末、コソボ領内でのセルビア側のIDカード及びナンバープレート使用を8月1日以降は認めない、とするコソボ政府の措置を巡り緊張が高まった。セルビア人が多数居住するコソボ北部では、コソボ政府の措置に抗議する住民がセルビア/コソボ間の検問所に通じる道路をブロックするなど、一時情勢が緊迫化していた。在コソボ米国大使館の働きかけにより、コソボ政府が措置の実施を30日間延期することに合意したことで一旦は事態が沈静化したが、セルビア政府及びコソボのセルビア人住民は当該措置の完全な中止を求めており、8月末に向けて再度事態が緊迫化することが懸念されている。
(8月6日更新) ボレルEU上級代表は自身の公式Twitterアカウントからの発信を通じて、18日にブリュッセルでセルビア・コソボ首脳会談が行われることを確認した。
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