エアセルビアが広州への新規直行便を就航:中国南方航空と更なる協力に向けた覚書を締結

9月30日、エアセルビアは、ベオグラードと中国広州市を結ぶ直行便を新たに就航した。

これは、エアセルビアによる中国への直行便としては、2年前に就航した天津便に続く2番目の路線となる。

エアセルビアのプレスリリースによれば、広州へのフライトは毎週月曜日と金曜日に運航され、エアセルビアが保有する長距離路線用機材であるエアバスA330-200が使用される。エアセルビアのマレク(Jiri Marek)CEOは、「広州は中国における重要な産業および貿易の中心地の一つであり、香港やマカオに近接しているため、観光地としても非常に魅力的である」と述べている。

新路線の目的地となる広州白雲国際空港は、中国政府が掲げる「一帯一路」および「空のシルクロード」における主要な国際ハブ空港として位置づけられており、広東・香港・マカオ大湾区の主要空港にもなっている。

2024年5月には、中国航空当局がエアセルビアに対し、ベオグラードから上海および広州へのフライト許可を与えており、この際、セルビアのヴェシッチ(Goran Vesic)インフラ大臣は、エアセルビアが広州へ最大週3回、上海へ最大週2回のフライトを運航することができると述べていた。

またエアセルビアは、10月1日に発表したプレスリリースにおいて、中国市場での戦略的拡大を目指し中国南方航空との協力関係をさらに強化することを発表した。

それによれば、1日にベオグラードにおいて、エアセルビアの商業および戦略担当ゼネラルマネージャーであるボシュコ・ルピッチ氏と中国南方航空の商業運営委員会ディレクターであるワン・ジェン氏が、両社間の覚書(MoU)に署名した。この覚書に基づき、両社はコードシェアパートナーシップ、貨物運送、地上支援サービス、MRO(整備・修理・オーバーホール)、ケータリング、ラウンジ運営など、さまざまな分野での協力強化に向けた交渉を開始する予定とされている。

エアセルビアは、中国市場への展開を系戦略上のの重要な要素として位置付け、約2年間にわたり天津への直行便を成功裏に運航しており、今回就航した広州便に続き、2024年末までに上海への直行便就航も予定している。エアセルビアによれば、中国南方航空との覚書は、両社および両国間の関係強化における重要な一歩となるものであり、この商業協力の拡大により、セルビアと中国間の接続性がさらに向上し、両国の乗客に新たな機会が提供される。また、将来的にはジョイントベンチャーの可能性も検討されている。

セルビアと中国は2023年に自由貿易協定(FTA)を締結しており、2024年7月1日にこのFTAが発効した。これにより、両国間で取引される製品の約90%が関税免除となっている。

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(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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