
セルビア物流企業ネルト・グループ、アルバニアでJTIと戦略的提携を締結-西バルカン地域での協力を拡大
12月22日、セルビアを拠点とする物流・流通大手ネルト・グループ(Nelt Grupa)は、日本たばこ産業(JT)の国際部門である日本たばこ・インターナショナル(JTI:Japan Tobacco International)との間で、アルバニア市場における新たな戦略的パートナーシップを締結したと発表した。本提携により、ネルトのアルバニア法人であるネルトShpk(Nelt Shpk)は、JTIの主要ブランドである「ウィンストン(Winston)」、「キャメル(Camel)」、「ソブラニー(Sobranie)」、「オールド・ホルボーン(Old Holborn)」などの流通を担うこととなる。
ネルト・グループのプレスリリースによれば、ネルトでアルバニア市場を担当するウイカシェイ(Alban Ujkashej)氏は、今回の提携により同国内で新たに50人の雇用が創出されたと述べている。同氏は、ネルトの強力な地域的プレゼンスとJTIのグローバルな専門知識を組み合わせることで、市場基準の向上と長期的な価値創造に寄与できるとの自信を示した。また、JTIの西バルカン地域担当営業ディレクターを務めるストヤノヴィッチ(Dejan Stojanović)氏は、アルバニアにおけるビジネスモデルを変更し、同市場専用のチームを設立したことを明らかにした。同氏は、ネルトとの協力関係における新たな章の始まりが、市場地位の強化とさらなる成長機会につながるとの見解を述べている。
JTIとネルト・グループは、2012年からボスニア・ヘルツェゴヴィナ市場で既に提携関係にあり、今回のアルバニアでの合意は、この地域的な成功を背景とした協力関係のさらなる強化を意味する。
JTIは世界130以上の市場で展開しているが、特にセルビアにおいては、センタ(Senta)の工場やベオグラード(Beograd)のオフィス、さらには国内の小売ネットワークを通じて約3,000人を雇用する、たばこ産業最大の雇用主となっている。同社は2006年のセンタ工場買収以来、セルビア国内で栽培されたたばこを購入する唯一の外資系企業であり、同国最大級の納税者としての地位も確立している。
一方でネルト・グループは、1992年の設立以来、西バルカン諸国のみならず、アンゴラ、ザンビア、ルーマニアなど12カ国で14の企業を展開し、5,500人以上の従業員を擁する巨大組織へと成長を遂げた。同グループは先月、2025年の売上高が前年比9%増の15億ユーロ(約17億6,000万ドル)に達するとの見通しを公表している。
ネルトは、世界的なブランドであるJTIとの提携はネルトの専門性とビジネス環境への理解が評価された結果であり、同グループの地域的な優位性をさらに盤石にするものだとしている。
(アイキャッチ画像出典:Nelt Group)





























































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