
セルビアとハンガリーが二国間協力に関する戦略評議会を設立
6月20日、セルビア北部のハンガリー国境に位置するパリッチ(Palić)においてセルビア・ハンガリー間の合同閣議及び首脳会談が開催され、両国から首相以下の全閣僚及び大統領が出席した。
この会合において、両国間の協力関係に関する戦略評議会(the Strategic Council for cooperation between Serbia and Hungary)が設立され、同時に第一回の戦略評議会会合が行われた。
首脳会談後の記者会見においてブチッチ(Aleksandar Vucić)セルビア大統領は、「本日、セルビアとハンガリー間のパートナーシップ、相互理解、敬意、親密さ、友情が改めて確認された。我々は両国の長期的な成長と発展だけではなく、両国国民の安全を確保するための大規模プロジェクトについても合意した。本日、我々は両国間関係の新たな扉を開き、歴史の一ページを記した。セルビアとハンガリーの関係は歴史的に最良の状態にある。両国の貿易額は年間36億ユーロ以上に達している。セルビアはNATOにもEUにも加盟していないが、これ程の協力関係を築くことが出来た。ハンガリーの支援によって、セルビアは昨冬を無事に過ごすことができた。現在、ハンガリー国内では5億6,000万立方メートルの天然ガスがセルビアの需要を満たすために貯蔵されている。」と述べた。
ブルナビッチ(Ana Brnabić)セルビア首相は、「このような二国間での評議会はセルビアにとって初のものであり、ハンガリー以外の国とはこうした枠組を有していない。2014年に両国が初めての合同閣議を開催して以来、9年間にわたる精力的な取り組みがこのような形に結実した。」と述べた。
オルバーン(Orbán Viktor)ハンガリー首相は、「セルビア人のDNAには自由、主権、独立が組み込まれており、それはハンガリー人のDNAにも組み込まれている。ハンガリーとセルビアが相互に敬意を払い、これだけの関係を築くことが出来た要因の一つはこのDNAの共通性にある。ブチッチ大統領は、過去の歴史に囚われるのでは無く、自由な意思に基づき未来を考えている。ブチッチ大統領が述べたように、ハンガリーはNATOとEUの加盟国であり、歴史的にローマ・カトリックの国であり、中欧に位置しており、一方でセルビアはEUにもNATOにも加盟しておらず、正教の国であり、バルカンに位置している。しかし、そうした違いは協力を困難にするのではなく、我々の関係に付加価値をもたらした。このような違いを持つ二カ国が戦略的に繋がることは、大きなエネルギーを生み出す。セルビアはバルカンの鍵となる国であり、ハンガリーは中欧の入り口である。今日、世界中の人々が、デカップリングやデリスキングという国際政治の言葉を用いて、ある国が他の国となぜ協力しないのかについて議論している。ハンガリーとセルビアは、誰と協力したくないかを言うのではなく、出来るだけ多くの相手と協力するよう努めるべきだということを示し、世界に対して良い見本となっている。」と述べた。
戦略評議会の第一回会合の後、両国間では、石油パイプライン建設合意、両国合弁でのガス取引企業設立合意、国境管理分野での協力合意、外交分野での協力に関する覚書など、一連の二国間合意文書への署名が行われた。
ブチッチ大統領発言に関するセルビア大統領府プレスリリース(セルビア語)
オルバーン首相発言全文(英語、abouthunary.huより)
(アイキャッチ画像出典:セルビア大統領府)
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