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セルビア・ハンガリー間の石油パイプラインは2028年に運用開始の見込み:セルビアは新たなロシア産原油供給ルート確保へ

セルビアとハンガリーを結ぶ計画中の石油パイプラインが2028年から運用を開始する見通しであることが明らかになった。

4月2日、セルビア政府は、セルビアのジェドヴィッチ=ハンダノヴィッチ(Dubravka Đedović Handanović)鉱業・エネルギー相とハンガリーのペーテル・シーヤールトー(Péter Szijjártó)外務貿易相がベオグラードで会談し、両国間のエネルギー分野における協力強化について協議したと発表した。

セルビア政府発表によれば、ジェドヴィッチ=ハンダノヴィッチ大臣は「両国は新たな石油パイプラインの接続を決意しており、セルビア区間は113キロメートルに及ぶ」と述べた。同大臣によると、既に必要な空間計画(Spatial Plan)は採択されており、現在はプロジェクト文書の準備が進行中で、セルビアのトランスナフタ(Transnafta)社とハンガリーのMOL社の間で技術的事項の調整が行われている。

「次のステップは土地使用許可の取得であり、本年末までには少なくとも一部区間の建設工事を開始することを目指している。セルビア区間のパイプライン完成は2027年、ハンガリー区間は2028年を予定しているが、これらの期限を短縮するためにあらゆる努力を行う」と同大臣は付け加えた。

このパイプラインはハンガリーのサーズハロンバッタ(Százhalombatta)に所在するドルジバ(Druzhba)パイプラインの受入ステーションからセルビア北部の都市ノヴィ・サド(Novi Sad)まで延び、最終的には300キロメートル以上の距離をカバーする予定とされている。このパイプラインは年間約400万〜500万トンの原油輸送能力を有し、これによってセルビアはロシア産原油の新たな供給ルートを確保し、セルビア唯一の製油所であるパンチェヴォ(Pančevo)製油所の年間需要を完全に満たすことが可能になると見込まれている。

ジェドヴィッチ=ハンダノヴィッチ大臣は「このプロジェクトの完成により、不確実性が増大する時代において必要不可欠な原油供給の代替ルートが確保される」と強調した。

これに対してシーヤールトー外貿相は「この新しいパイプラインは両国のエネルギー安全保障を強化するものであり、これは非常に重要である。なぜなら、困難な状況下では、パイプライン通過国の全てが連帯を示す意思があるわけではないことが既に示されているからだ」と述べた。

ハンガリー側のパイプライン区間は約190キロメートルの長さで、費用は1,300億ハンガリーフォリント(約3億2,430万ユーロ)と見積もられている。一方、セルビア政府は自国区間の建設に約1億5,000万ユーロを投資する計画である。セルビア政府は、3月29日にこのパイプライン計画を承認したと発表している。

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セルビアは現在、クロアチアのヤナフ(JANAF)パイプラインを通じてのみ原油の供給を受けているが、米国財務省が今年1月にロシアのエネルギー部門に対する広範な制裁の一環として、ロシア国営企業ガスプロムが支配するセルビアのエネルギー企業NISに制裁を課したことで、このルートを通じた石油供給の安定性に懸念が生じている。

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そうした中で、ハンガリーを通じた新たなパイプラインの接続計画は、セルビアのエネルギー安全保障を強化し供給源の多様化を図るための戦略的取り組みの一環として位置づけられている。

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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