
コソヴォ解散総選挙最終結果:与党「自己決定運動」が過半数に迫る圧勝、少数民族政党との連立政権樹立へ
1月9日、コソヴォ中央選挙管理委員会(Central Election Commission: CEC)は、昨年12月28日に投開票が行われた解散総選挙の最終結果を発表した。これによると、クルティ(Albin Kurti)暫定首相率いる与党・自己決定運動(Lëvizja Vetëvendosje: LVV)が51.11%の票を獲得し、定数120の議会において57議席を確保した。これは1999年以降のコソヴォ議会選挙において単一政党が記録した最高の結果であるが、単独で政権を樹立するために必要な過半数の61議席には僅かに届かなかった。
今回の解散総選挙は、2025年2月に実施された通常選挙においてLVVが42.30%を得票しながらも、過半数確保に必要な連立形成に失敗し、新政権を発足させることができなかった事態を受けて行われた。
今回の結果により、LVVは前回選挙時から議席数を9つ伸ばし、党勢を大幅に拡大させることに成功した。新政権の樹立にはあと4議席が必要となるが、議会に留保されている少数民族政党の協力を得ることで過半数形成が可能となるため、クルティ氏の首相再登板に向けた道筋は前回よりも盤石なものとなった。
野党勢力に目を転じると、第2党のコソヴォ民主党(Partia Demokratike e Kosovës: PDK)は得票率20.19%で22議席を獲得したものの、2月の選挙から2議席を減らした。また、かつての二大政党の一角であったコソヴォ民主連盟(Lidhja Demokratike e Kosovës: LDK)は得票率13.23%で15議席にとどまり、前回から5議席を失うという最大の敗北を喫した。その他、コソヴォ未来同盟(Aleanca për Ardhmërinë e Kosovës: AAK)は得票率5.5%で6議席を獲得している。
コソヴォ議会では、全120議席のうち20議席が少数民族に割り当てられており、そのうち10議席がセルビア系住民枠となっている。今回の選挙では、セルビア政府の強い影響下にある「セルビア人リスト(Srpska lista:SL)」が9議席を維持し、残る1議席は市民イニシアティブ「自由・正義・生存のために(Za Slobodu, Pravdu i Opstanak:ZSPO)」が獲得した。LVVはこれらセルビア系を含む少数民族議員との連携を模索することになる。
一方、今回の投票率は45.03%となり、2月の通常選挙時の46.54%から低下した。度重なる選挙とそれに伴う政治的空白に対する有権者の疲労感が窺える数字となっている。特に、長引く政治的膠着状態により2026年度の国家予算がいまだ承認されておらず、経済活動への悪影響が懸念されている。EU高官らは、新議会及び新政府の速やかな樹立を求める声明を発表しており、第1党としての地位を固めたLVVには、速やかな組閣と予算成立による国政の安定化が求められている。
(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)



























































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