
コソヴォ中銀、暗号資産交換業者のライセンス規制を採択
9月25日、コソヴォ中銀(Central Bank of the Republic of Kosovo, CBK)は、暗号資産を法定通貨や他の暗号資産と交換する事業者のライセンス供与に関する要件と手続きを定めた新たな規制を採択したと発表した。この規制は8月29日に承認されており、承認から90日後に発効する。
コソヴォ中銀プレスリリースによれば、この規制は、コソヴォの「暗号資産に関する法(Law No. 08/L-295 on Crypto-Assets)」に基づき、EUの暗号資産市場規制(Markets in Crypto-Assets, MiCA)を基礎として策定された。策定プロセスにおいては、国際通貨基金(International Monetary Fund, IMF)との緊密な協力があったことも明らかにされている。CBKは、この規制がコソボに規制された透明性の高い暗号資産市場を創設するための第一歩であり、今後もIMFの技術支援を受けながら段階的に規制・監督の枠組みを発展させていく方針であるとしている。
同規制により、ライセンスを申請する事業者は、最低125,000ユーロの払込資本金に加え、初期費用を賄うためにその20%以上にあたる追加資金を証明する必要がある。また、コーポレートガバナンス要件として、最低3名の取締役からなる取締役会を設置し、監査委員会とリスク委員会を設けなければならない。
さらに、事業者にはセキュリティ基準の遵守、マネーロンダリング対策、顧客資産と会社資産の明確な分離、リスクの開示、透明性のある価格設定方針、そして苦情への適切な対応が義務付けられる。ライセンス自体に有効期限はないが、発行要件に違反した場合には停止または取り消される可能性がある。CBKは今後、利害関係者を対象としたワークショップを開催し、承認された法的枠組みと規制アプローチについて詳細な情報を提供する予定である。
(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)
この記事へのコメントはありません。