
【2025年EU拡大国別進捗報告書】欧州委は司法・汚職対策での停滞と憲法改正が北マケドニアの課題と指摘
11月4日、欧州委員会は2025年版の「拡大パッケージ」を採択し、EU加盟候補国の進捗状況に関する年次報告書を発表した。北マケドニアに関する報告書では、EU加盟に向けた改革プロセスにおいて一部の分野で限定的な進展が見られたものの、司法改革や汚職対策といった重要な「基礎」分野で停滞しているとの厳しい評価が下された。また、加盟交渉の実質的な開始条件となっている憲法改正がいまだ実現していないことが改めて指摘された 。
公表された国別報告書によると、北マケドニアは「民主的制度の機能」において概ね安定しているものの、議会における政治的な二極化が重要な改革の採択や人事の遅延を招いているとされた。特に、2022年7月のEU理事会結論文書で合意された、ブルガリア人などを憲法上の構成民族として明記するための憲法改正について、依然として具体的な動きが見られなかったことが懸念されている。この憲法改正は、加盟交渉における最初の政策分野群(クラスター)である「基礎的事項(Fundamentals)」の交渉を開始するための必須条件となっている。








































































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