
中国企業CCSC、セルビア南部に新工場・物流拠点を建設
10月9日、香港に拠点を置くケーブル・ワイヤーハーネス製造企業CCSCテクノロジー・インターナショナル・ホールディングス(CCSC Technology International Holdings Limited)は、セルビア南部メロシナ(Merosina)市に新たな工場兼物流センターを建設する計画を正式に発表した。建設は2025年11月に開始される予定でとなっている。
CCSC社プレスリリースによれば、この計画は、同社が中央ヨーロッパにおける物流および製造インフラを強化し、拡大する欧州市場でのプレゼンスを向上させるための重要な戦略的投資と位置づけられている。新施設は「欧州サプライチェーン管理センター」として機能する。
建設プロジェクトを推進するため、CCSCのセルビア子会社であるCCSCテクノロジーDooベオグラード(CCSC Technology Doo Beograd)は、セルビアの建設会社コンストルクトル・コンサルティング(KONSTRUKTOR KONSALTING DOO BEOGRAD)と設計・建設に関する覚書を締結した。コンストルクトル社がターンキー方式で施設の設計から建設までを一括して請け負う。
CCSCの最高経営責任者(CEO)であるチュウ(Kung Lok Chiu)氏は、「コンストルクトル社との提携は、セルビアに最先端のサプライチェーン管理センターを建設するという我々のビジョンを実現するための重要な一歩である。完成すれば、このセンターは当社の事業効率を高め、欧州市場での成長を支える重要な物流・製造拠点となるだろう」と述べ、プロジェクトへの期待を表明した。
CCSCによるメロシナへの投資計画が最初に発表されたのは2023年で、当時は地元メディアにより約200人の新規雇用が創出される見込みであると報じられていた。同社は2024年にセルビア法人を設立し、今回の建設開始に向けて準備を進めてきた。2025年3月期決算において同社の欧州での売上は前年比29%増の1,100万ドルに達しており、今回の投資は好調な欧州事業をさらに拡大させるためのものだとされている。
CCSCは、産業、自動車、ロボット、医療機器など多様な分野向けにコネクタやケーブルといった特注の相互接続製品を設計・製造しており、世界25カ国以上に顧客基盤を持つグローバル企業である。
(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)
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