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セルビア外相が訪日:外相会談を行い二国間関係強化を推進

8月29日、セルビアのジューリッチ(Marko Đurić)外務大臣が日本を訪問し、日本の岩屋毅外務大臣、城内実経済安全保障担当大臣、日本貿易振興機構(JETRO)の片岡進理事長、および日・セルビア友好議員連盟の逢沢一郎会長らと会談した。セルビアの外務大臣による日本訪問は2009年以来16年ぶりであり 、ジューリッチ大臣は今回の訪問の目的を、日本とのパートナーシップに新たなはずみを与え 、あらゆる分野での関係をさらに進展させるというセルビアの真摯な決意を示すことだと強調した。

出典:MFA of the Republic of Serbia

1.日・セルビア外相会談

8月29日午前、岩屋外務大臣とジューリッチ外務大臣との間で約40分間の会談が行われた。日本外務省プレスリリース及びセルビア外務省プレスリリースによれば、岩屋大臣は、2027年が日・セルビア友好145周年にあたることに触れ、横浜で開催される「GREEN×EXPO 2027」とベオグラードで開催される国際認定博覧会「EXPO 2027」の成功に向けて連携していきたいと述べた。また、セルビアに進出する日本企業が増加していることに言及し 、経済関係の強化に期待を示した。

出典:MFA of the Republic of Serbia

ジューリッチ大臣は、これまでの日本の支援に感謝を表明し 、経済をはじめとする分野での協力を促進したいと述べた。両大臣は、幅広い分野で二国間関係を一層進展させることで一致し 。また、ウクライナ情勢、コソヴォ問題を含む西バルカン地域情勢、北朝鮮の核・ミサイル問題など、地域および国際情勢についても意見交換を行った。

2.城内経済安全保障大臣との会談

29日、ジューリッチ大臣は、城内実経済安全保障担当大臣と会談を行った。城内議員オフィシャルサイトでの発表及びセルビア外務省プレスリリースによれば、ジューリッチ大臣は、セルビアと日本の経済協力が二国間関係の基礎の一つであると強調し 、貿易拡大や日本からの投資誘致、セルビア製品の日本市場での存在感拡大に向けたセルビアの意欲と準備を強調した。

両者は、近いうちに署名されると見込まれている「投資の促進および保護に関する協定」(日・セルビア投資協定)が、二国間投資協力のさらなる拡大に向けた重要な法的枠組みおよび保証となることで一致した。日本外務省の発表によれば、この前日、日・セルビア投資協定交渉の第2回会合が行われている。

ジューリッチ大臣は、セルビアが過去10年間でGDPを倍増させ 、西バルカン地域における外国直接投資全体の3分の2を誘致していると述べ 、その経済的地位に対する誇りを表明した。

城内大臣は、自身が日・セルビア友好議員連盟の事務局長を務めていることや、環境副大臣時代にセルビアを訪問した経験に触れ、セルビアに親しみを覚えていると述べた。

3.JETRO訪問

29日、ジューリッチ大臣は、日本貿易振興機構(JETRO)の片岡進理事長と会談した。セルビア外務省プレスリリースによれば、同大臣は、長年にわたり日本の貿易・投資協力を促進してきたJETROに対し、セルビアとの経済関係をさらに発展させ、日本からの投資先としてセルビアをアピールする方法について協議する機会を得たことに満足の意を表明した。

出典:MFA of the Republic of Serbia

ジューリッチ大臣は、セルビアを西バルカン地域で最もダイナミックで将来性のある経済国として紹介し 、多くの著名な日本企業がすでにセルビア市場に進出していることへの満足を示した 。また、セルビアは、日本を世界のイノベーションリーダーとして捉え 、ハイテク製造業分野における新たな日本からの投資誘致に向けて協力する用意があると強調した。

さらに、ジューリッチ大臣は、ベオグラードにおけるJETRO事務所の再開が、二国間経済協力全体に新たな勢いをもたらすと述べ 、セルビアの関心を改めて表明した。

4.日セルビア友好議員連盟代表者との会談

29日、ジューリッチ大臣は、日本の国会議員で構成される日・セルビア友好議員連盟の会長である逢沢一郎衆議院議員と会談した。セルビア外務省プレスリリースによれば、ジューリッチ大臣は、議会間の協力が、両国の政治・経済・学術・文化関係をさらに発展させ、政治構造間の理解を深める重要な手段であると強調した。

ジューリッチ大臣は、セルビア国民議会における日本との友好議員連盟が非常に活発で多数のメンバーを有していることに満足の意を表明し 、これが140年以上にわたる両国民の友好の伝統を反映していると述べた。

5.関西万博訪問

8月30日、ジューリッチ大臣は、訪問の最終日に大阪で開催中の「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」のセルビア館を視察した。セルビア外務省プレスリリースによれば、ジューリッチ大臣は、大阪万博の素晴らしい雰囲気と、セルビア館がすでに70万人以上という多数の来場者を集めていることを誇らしく思うと述べた。また、セルビア館が主催者から最も費用対効果の高いパビリオンとして公式に認定されたことにも言及した。

出典:MFA of the Republic of Serbia

ジューリッチ大臣は、万博への参加が国際社会におけるセルビアの地位向上に極めて重要であると述べ 、セルビアが2027年ベオグラード国際博覧会の開催国として、日本を主要な経済主体の一つとして歓迎することを楽しみにしていると伝えた。

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

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