北マケドニア首相がギリシャを訪問:主要議題はエネルギー問題
9月13日、コバチェフスキ(Dimitar Kovačevski)首相をはじめとした北マケドニア政府代表団がギリシャを訪問し、ミツォタキス(Kyriakos Mithotakis)ギリシャ首相等と会談した。会談の主要議題は着丈マケドニアにおけるエネルギー供給問題であり、北マケドニア側からはベクテシ(Kreshnik Bekteshi)経済大臣のほか、電力公社(ESM)及び送電システム公社(MEPSO)の各代表、商工会議所会頭等が参加した。
会合では、現在のグローバルなエネルギー危機事態を克服するための両国の協力が議題となり、スコピエにおけるコジェネレーション施設建設やツルナ川における水力発電施設建設に対するギリシャ企業の参入について議論された。
会談後、メディアの取材に応じたコバチェフスキ首相は次のように述べた。
本日、ミツォタキス首相との非常に有意義な議論を行い、いくつかの点で合意に至ることが出来た。本日の最も重要な議題はエネルギー危機克服に向けた協力であり、これに関して二つの点で合意に至った。
第一に、今年第4四半期及び来年第1四半期を通じて、ギリシャで算出される褐炭及び石炭が引き続き安定的に供給されることが確認された。これにより、ビトラ(Bitola)及びオスロメイ(Oslomej)火力発電所の安定的な操業が可能となる。
第二に、これまで通り、ギリシャを経由して安定的に石油を供給することが約束された。これによってネゴティノ(Negotino)火力発電所の安定的な稼働を確保することができる。
現在、欧州では既にエネルギー不足が顕在化しており、北マケドニアにおけるそのような問題を防ぐため、ギリシャから北マケドニアに対するエネルギー輸出規制がなされないという約束がなされたことは重要である。
北マケドニアでは、首都スコピエにおける暖房用燃料不足及び国土全域における電力供給不足により、9月1日よりエネルギー危機宣言が発出されている。
(アイキャッチ画像出典:北マケドニア政府ウェブサイト)
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