
中国EV部品メーカーがセルビア北部アパティンに新工場を開設
11月10日、セルビア北部のヴォイヴォディナ自治州アパティン(Apatin)において、中国の自動車部品メーカーであるファイン・スタンピング(Fine Stamping)の新工場の開所式が執り行われた。アパティン市および同社の発表によると、この投資サイクルが完了する時点での総投資額は5000万ユーロ(約5800万ドル)に達する見込みであり、電気自動車(EV)用モーターコアの生産拠点として、地域に新たに150名の雇用が創出される予定である。
アパティン市プレスリリースによれば、開所式には、ヴォイヴォディナ自治州政府のゴイコヴィッチ(Maja Gojković)首相、アパティン市のコラッチ(Dubravka Korać)市長、および同社の親会社であるジェンユー・グループ(Zhenyu Group)のジャン(Ning Jiang)取締役らが出席した。
ゴイコヴィッチ自治州首相は、この工場開設がセルビアと中国の協力関係の新たな成功例であると同時に、同州における産業基盤の強化とグリーンテクノロジーの発展に向けた重要な一歩であると位置付けた。また、同首相は、アパティンにおいて技術革新と持続可能なエネルギーが開発の基礎となる未来への扉が開かれたと述べ、ヴォイヴォディナが投資先として信頼性が高く魅力的であることが証明されたと強調した。
ファイン・スタンピングは、1994年に設立され精密工具や電気モーター部品の主要メーカーとして知られる中国の寧波震裕科技(Ningbo Zhenyu Technology)グループの一員である。同社は中国江蘇省で2013年に設立され、年間3億台分の車両向けモーターコアを生産する能力を有している。セルビア国内においては、2024年からベオグラードに拠点を置く子会社のファインスタンピング・テクノロジー(Finestamping Technology)を通じて事業を展開しており、今回稼働を開始したアパティン工場は、同社にとって初の海外生産拠点となる。
地元アパティン市のコラッチ市長は、ファイン・スタンピング工場の開設が地域社会全体にとって極めて重要な意義を持つと述べた。コラッチ市長は、この投資が新たな雇用と最新技術をもたらし、地域経済を向上させる機会であると評価するとともに、中国のパートナーからの信頼の象徴として、アパティンが近代的な工業生産と新規投資を受け入れる準備が整っていることの証左であると語った。ジェンユー・グループのジャン取締役もまた、セルビア政府および地方自治体の支援に感謝の意を表し、工場の開設が両国の成功、革新、そして協力の新たな章を開くものであると期待を寄せている。
(アイキャッチ画像出典:ОПШТИНА АПАТИН)




































































この記事へのコメントはありません。