北マケドニア

北マケドニア関連ニュース

北マケドニアがギリシャとの相互接続ガスパイプラインの建設工事を開始

7月9日、北マケドニア政府は、ギリシャとの間を結ぶ天然ガス相互接続パイプラインのうち、北マケドニア側区間の建設を開始したと発表した。総事業費37億デナル(約6,020万ユーロ)に上るこのプロジェクトは、同国のエネルギー供給の多様化と安定化に向けた重要な一歩となる。

このプロジェクトでは、北マケドニア国内に全長66.7キロメートルのガスパイプラインを建設することが計画されている。政府のYouTubeチャンネルで配信された式典で演説したフリスティヤン・ミツコスキ(Христијан Мицкоски)首相の発言によれば、パイプラインの初期の年間ガス輸送能力は15億立方メートルであり、将来的にはこれを倍増させることが可能とされている。

出典:Влада на‎ Република Северна Македонија

ミツコスキ首相は、「このプロジェクトを、計画されている他の近隣諸国のガスパイプラインシステムとの接続と合わせて実施することにより、我が国は地域の重要なエネルギーの交差点となる。これは地域全体、そして何よりも北マケドニア国民と国内経済に具体的な利益をもたらすと期待している」と述べ、プロジェクトの戦略的重要性を強調した。

このプロジェクトの資金は、欧州投資銀行(European Investment Bank, EIB)および欧州復興開発銀行(European Bank for Reconstruction and Development, EBRD)からの融資と、西バルカン投資枠組み(Western Balkans Investment Framework, WBIF)からの投資助成金によって賄われている。

建設契約は、北マケドニア国営の天然ガス輸送会社であるノマガス(Nomagas)が2025年5月に国内建設会社のラピッド・ビルド(Rapid Build)と締結した。入札関連書類によれば、建設は契約締結から34ヶ月以内に完了する予定となっている。

(アイキャッチ画像出典:Shutterstock)

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。